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アレルギー性鼻炎

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アレルギー性鼻炎は原因物質(抗原といいます)が鼻の粘膜に付着して生じるものです。

くしゃみ、水様性の鼻汁、鼻閉(鼻づまり)が主な症状です。

そのほか、目のかゆみや鼻のかゆみや、喘息・アトピー性皮膚炎などの他のアレルギー疾患が合併していることも、多くみられます。

 

(検査)

 ①鼻鏡検査 耳鼻科医が鼻のなかをみると、だいたいアレルギーがあるかどうかはわかります。急性鼻炎(風邪ひき)の初期との鑑別は困難なことがあります。

②鼻汁好酸球検査 鼻汁をぬぐい取って、アレルギーの細胞の割合をチェックします。

③抗原検索

アレルギーは原因物質(抗原)を調べて、それを回避するのが基本です。

抗原を調べる方法として、スクラッチテスト、血液検査などありますが、血液検査が一般的で、おのだ耳鼻科でも血液検査で調べます。

費用は3割負担の健康保険で3000~5000円程度です。

③    副鼻腔炎の合併の有無のチェック

アレルギー性鼻炎には副鼻腔炎をともなっている方が30%程度います。アレルギー性副鼻腔炎である場合と、化膿性副鼻腔炎である場合があります。レントゲンまたはCTスキャンで診断します。

(治療)

①    薬物療法

内服剤によって症状を抑える治療です。薬による代表的な副作用は眠気ですが、眠気が全くないものもあります。同じ薬でも、患者さんの体質、症状によって効き目が異なることがあるので、様々な薬剤を使い分けたり、併用したりしています。おのだ耳鼻科では下欄の20種類を使いわけています。

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②  免疫療法(減感作療法)

アレルギーの原因物質を少しずつ投与して、体質を改善させます。スギ花粉とハウスダスト(=ダニ)の二種類が治療可能です。

スギ花粉は70%、ハウスダストは80%の改善率が期待できます。80%の改善率とは、80%の方の80%の症状が良くなるということです。

皮下注射で行う方法と、舌下投与の方法がありますが、副作用の点で舌下療法をすすめています。

免疫療法(減感作療法)は3年間という期間を要しますが、アレルギーを治癒させうる唯一の治療法です。

③手術療法

a)レーザー療法とb)粘膜下・下甲介骨切除術+後鼻神経切断術が挙げられます。

a)のレーザーはアレルギーの反応の場である鼻の粘膜をレーザーで焼灼する方法です。粘膜が瘢痕(硬く引きしまる)化するので、鼻閉には有効ですが、鼻汁のコントロールはいまひとつで、結局、内服が必要となることが多く、また、効果が一時的(3~6か月)ですので、内服や点鼻を行っても、鼻閉が落ち着かない方に限って行います。
b)の粘膜下・下甲介骨切除術+後鼻神経切断術は鼻閉と鼻汁に有効ですが、通常は入院のうえで行う手術です。劇的に症状が改善しますが、将来的に鼻が乾いて困ることがあるそうで、それなりの覚悟が必要ですね。

④ゾレア注

スギ花粉症の重症の方に適応されます。
アレルギーは、細胞のレセプターといわれる部分に原因物質(抗原)が付着して発症します。ゾレアはその抗原のかわりにレセプターに付着して抗原をブロックしますので、
アレルギー症状が出にくくなります。

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